あらためて、リトミック♪Ⅲ~リトミック教育~
今日は5月5日こどもの日、ですね(^^)端午の節句、菖蒲の節句とも呼ばれます。国民の祝日に関する法律、祝日法2条によりますと「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことが趣旨だそうです。(Wikipedia参照)
こどもと言えど決して親の所有物ではなく、自立し自らの足で歩んでいく我が子を、見守り支える親でありたいと思います。また、いくつになってもここまで育ててくれた両親に感謝の心を忘れることなく、これからも精進してまいりたいと思います
さて、3回目となりました「あらためて、リトミック」。本日はリトミック教育についてお話させていただこうと思います。ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・
リトミック教育は、音楽教育だけのためにあるという考え方が、まだまだ根強いように思います。もちろん音楽教育を主としたことには違いありません。しかし、リトミックを創案したエミール・ジャック=ダルクローズが著書『リトミック・芸術と教育』の中で「リズム運動を教えることは音楽を基盤とするものではあるが、単に音楽学習に留まらず、むしろそれ以上に一般教養の一体系なのである」と言っているとおり、決して音楽のためだけの教育ではないのです。
人間がより人間らしい生き方をする。それは物を「見て」「聴いて」「触れて」感じ、そして感動することが出発点になると思われます。感じたり感動したりする心が考えることに結びつき、想像や創造へとつながっていくのです。そうだとすれば、まず感じ感動する心を育てることが第一です。もちろんこれはリトミック教育だけで果たせるわけではなく、日常の生活全般の中で育んでいかなくてはなりません。
そしてこれは物に対してだけでなく、人との関わり方も同じことが言えると思います。日本人は今、人の心を読み取ることができなくなってきていると言われています。近年は特にスマートフォンやSNSが急速に発達し、残念ながらコミュニケーション不足から発展してしまったニュースも多く聞くようになりました。
子育てでも、人に迷惑をかけてしまうことばかり気にかけてしまい、お子さんを叱るけれども本当はもっと大切な相手の気持ちを考えて、次の行動をどうするかを考えさせるような言葉を掛けられないこともあるのではないでしょうか。叱られたのでその場ではやらなくなっても、それ以上深く考えることをしないのでまた同じことを繰り返してしまう…。そうなると親御さんも「また同じことを!」と思ってしまいますよね。
リトミックのレッスンでは、特にSTEP1(1歳児さんのクラス)でこのようなコミュニケーションに関する題材のレッスンを数多く行います。まず第一に親子でのやり取りを大切に行っていきます。そして挨拶や「ありがとう」「ごめんね」など、どのような場面で、またどのような気持ちの時に使う言葉なのか…。音楽的なことはもちろんですが、社会性も様々な角度から学び、身につけていきます。お子様にとって親子での絆が何よりの安心感へと繋がり、少しずつお友達とのコミュニケーションを取ろうと外の世界へと歩みだしていくのです。その土台とも言える心の育みを、リトミックを通して行っていきます。
幼児は身体全体、頭のてっぺんから足の先まで全てが頭脳です。見る、聴く、触れる、そして味覚、嗅覚(お食事や、お外に遊びに行った時のお花の匂いなど)の五感をフルに使い、あらゆることを無制限に吸収していきます。その幼児にとって、身体全体で感じ考えていることを、今度は全身を使って表現することがとても大切なのです。身体を使って表現することではじめて、感じる心を育てることが出来るのです。これらの行動は、幼児のイメージ能力を大きく成長させ、心に浮かんだことを表現する力を育んでいくのです。
次回へつづく…♪